2009.08.11

病院にしょっちゅう行くようになると、どんどん病院に慣れてくる。それが悲しいけれど、病院に働く人たちの偉大さもわかってきて、あまり病院に文句が言えなくなりそう。
ふるさとの街の病院なので、いろいろなことを思い出したりもする。
夜遅くから近所のりえちゃんとちょっとだけ飲んだ。特になにをしゃべるってわけじゃないんだけれど、近所の人って家族よりもしょっちゅう会うし、意外なことを共有していて、友達よりも友達、身内よりも近しい、不思議な感じ。そういう人が近くにいることを嬉しく思う。
2009.08.10

飴屋さんの演出する「3人いる!」を観に行く。
観に行く道の全部が、もう舞台の一部だった。陽子さんと道に迷いそうになって、手をつないでるみたいな感じで歩いて行った。台風の明けそうな不思議に晴れた空の下を。
お芝居は、すばらしかった。3人とも演技は練れてないし、セリフも入ってないのだけれど、そがますますあのあてどなく空間に消えて行きそうな、自分と世界の境目がなくなってしまいそうな感じが強調されて、最後はなんだか泣きそうになった。
若いっていうことのつらさ、行き場のなさ、確信の持てなさがみんなふわふわと明るく空間に満ちていて、なにがつらかったのかまでわかってきた。ああ、なんだか当時の自分まで救われたと思った。
そしてそれを若い時期をともに過ごした陽子さんといっしょに観ることができたのも、よかった。
2009.08.09

お見舞いのあと、マジクエストに。マジこのゲームに飽きてきて疲れたけど、妙な達成感が!うろうろしている人に謎解きのヒントを聞くと「昆虫の王っていうのは、蜘蛛のことなんですよね〜」とか遠回しなのに実に直接的に教えてくれるのがかわいらしい。
夜は父のところにたかさまがいらしていたので、私たちも踏んでもらい、姉の強烈鉄板焼き&もんじゃを食べる。たかさまに踏まれると、ここぺりもそうなんだけれど、うとうとしているあいだに体をねんどみたいにこねて創りなおされている感じがする。
2009.08.08

カウブックスに行って、巨匠とサイン本を作る。
巨匠はわがままで、すぐえんぴつを投げたり、濡れた手でサインをしたりするので、とっても困る。リトルプレスの価格設定を150円にしてよかった。もっと高かったら詐欺だ。
松浦弥太郎さんがいらして、相変わらずすてきだった。あの、独特の身幅(?)がほんと〜にかっこいいんだよなあ。思わずじっと見つめた。
そのあと母の病院に行き、痛い痛いという母をマッサージしたりする。痛いのはかわいそうだ。姉もまったりと部屋にいた。つらいけれど幸せな時間。
2009.08.07

久しぶりの太極拳、疲れがたたって立っていられず、ふらふらする。ヒロチンコさんに至っては立ったまま寝ていた。ムリもない、昨日病院から帰ってきたのも遅かったし。じゅんじゅん先生が並んで手を動かしているだけで、そのものすごさにぎょっとしてしまう。奥が深すぎる、太極拳。そのことが並んで動いてみて初めてほんとうにわかった。そこはフラと似ているかもしれない。向き合って、あるいは背中越しに見ているとわからないところ。
夜はこれまた久しぶりの打ち合わせ。石原さまと壺井さんとMIHOさんとの、極秘プロジェクトを実現させた。嬉しい。MIHOさんと仕事するのは夢のひとつだったけれど、なかなかこれというのがなくって、ずっと秘めていたことだった。
どの挿画にするかというのは天から降ってくることなので、自分が決めるわけではないのだ。どういうものを書くかもそうだ。
MIHOさんは私の知っている中でも有数の心がきれいな人で、絵にもその浮世離れ感&浮世のつらさをこの空想世界が支えている感が出ている。
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