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2008.05.26
チビが記者会見場のエレベーターで派手にゲロを吐き、密室内にいる人々が震えあがる戦慄のゲロベーターに!そんなとき優しくしてくれたユー・ジンさんにチビはひと目ぼれし「好きです」などと言っている。陽子さんにゲロシャツを洗わせ、りさっぴのスカートにゲロをつけても許されながら…ものすごいだめ男になりそうで恐ろしい。ママはあやまりっぱなし。
新聞系の記者会見、写真撮影、TV撮影とほとんど缶詰の上にどんどん仕事が上乗せされ、さらに昼飯の時間を削れなどと言ってくるので、きっぱりと「いやです!」と答えた。こういうところで妥協すると気持ちよく仕事ができないので、数年前からがんばることにしている。結果落ち着いてインタビューを受ける能力がアップした。
翻訳をしてくださっている金さんが通訳もしてくださるとのことで、十年ぶりくらいに再会。
変わらずきれいですっきりしていて、私の小説を肌で知ってくださっているので、離れていた気がしない。いっしょにランチをしたが、その店(龍水山という名前)が全体でいちばんおいしかった。東京でお会いしたいつもおしゃれなネクタイのジャンさんもいらして、再会を喜び、急ぎつつおいしくいただいた。チビもお餅をいっぱい食べて大満足。
そういうわけで少し遅れて記者会見。文学系ではない会見だったので、若い人たちが多く、服装を見ているだけでいろいろわかって面白い。今はまだ、当時の東京みたいにサイバーな風景とごみごみした路地が入り交じっているここも、やがて東京みたいになってしまうのだろうか。そして人々もこの大らかさを失ってしまうのだろうか。川縁に撮影をしに出かけると、陽光の下で人々が思い思いに和んでいて、いい雰囲気だった。大都会でもまだ開放感があるし、生活の匂いがあり、常識(お年寄りと子供は大切に!とか男は女をいやらしい目で見ないことなど)が通る感じ。
少し時間ができたのでゲランのエステに行ったら、すばらしいけれど超高かった。そして地下のモールに行ったら海外高級ブランドしかなく、むちゃくちゃ高い。すごいなあと思った。この格差の感じは東京と同じ。
夜は民音社の若き社長さんに冷麺を食べに連れて行ってもらう。車に乗せてもらったら、チビが「運転手さん!」と社長に呼びかけるので冷や汗をかいた。かなり庶民的なお店だったが、冷麺とプルコギと餃子はものすごくおいしく、おいしいものを知っているいい人たちだと思った(笑)。
帰りに社長と金さんとナムさんとユー・ジンさんとりさっぴと私は、お店の前で「手をつないで!それで回ってください」とチビに手をつながさせられ、意味もなく輪になってぐるぐる回った。妙に楽しく、結束も固まった気が…出張したかいがあったわ。
コーヒーを買って歩いてホテルに帰ろうと思ったら、金さんとユー・ジンさんが送ってくれた。いろいろおしゃべりをしながら歩き「ソウルの夜道は安全よ」と金さんがにこにこしていて、ほんとうにそういう感じなので久しぶりに夜道を歩く幸せを味わった。
ジョルジョやアレちゃんもそうだが、翻訳者の人といっしょにいると、なにかがつながっているような独特の親しみがあるのだ。
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2008.05.25
韓国へ。
機内食から不思議な匂いがしてきて、ああ、私は食材に気をつけすぎるくらい気をつけているから、この匂いが敏感にわかるんだなと思い、戻れない自分を感じた。この匂いのものを毎日取り込んだら、体も悪くなるだろうと思う。
韓国はもっと激しく熱い国かと思ったら、自然が生き生きとしていて、ハングル文字以外は、ほとんど「少し前の日本」という感じで、なじみ深い国だと感じた。人々も穏やかで、子供に優しいし、道ゆく人たちが普通に楽しそうだ。そうそう、「食堂」は町の基本だったなあ、路地ではみんな立ち話をしたり、子供が走っていたなあ、と全てが懐かしい。
「アリラン」に行くも、あまり焼肉自体が好きでない私(韓国料理が好き)は、しょうゆのケジャン以外は楽しめず残念!でもケジャンは最高!
今夜も興奮したチビが悪くて陽子さんをぶったりけったりしていたのですごく怒ったら、しくしくと泣き寝入りしていた。そして朝起きて「どうしてママは夜中に抱っこしてくれなかったの?背中を向けていても待っていたのに」などと言っていた。
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2008.05.24
荷造り、フラ、実家へと駆け抜ける。チビはさすがに反省して今日はいい子。ジジババにも優しく、ごはんもちゃんと食べた。アップダウンを繰り返してスパイラル状に育っていくのが手に取るようにわかり面白い。
フラは知らないクラスにひとり!の覚悟で行ったら、なんとあっちゃんとりかちゃんが振替で来ていて、とても気が楽だった。踊りはむつかしくて楽ではなかったが、クリ先生をじっと見つめてなんとかがんばった。雨だけれどフラガールたちのいる空間は明るく輝いていた。
実家でピザを取ったら、雨と土曜日とサッカーでなんと二時間待ち。あまりにも忙しくてパニック状態のピザ屋さんは、注文の電話をしたら「この電話で時間をくいましたから、もう十分遅れます」と言ったと、姉が大爆笑していた。
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2008.05.23
チビがあまりにも悪いので、みんなで怒るが全然聞いてない。はしゃぐともう止まらない、そんな年頃になってきた。もどかしく行き場のないエネルギーが爆発しそうなのだろうな。
いっちゃんがそういうのをよくわかってくれようとしていて、しみじみありがたかった。妹がいっぱいいるのも関係あるけれど、やっぱり人柄だろうなと思う。子供を「子供」ではなくてひとりの個人として見ることができるというのが大きい。
それとは関係なくこのあいだ書いた「こちらから飛び込んでいく」話だが、私の場合すっごく悲しいことに基本的に女子が多い。男子の友達はみな大人ばかりだから、子供っぽい私はただただ甘える一方で恥ずかしいかぎりなのだ。ごくたまに「もしかして…男子たちはみな…『お、俺も一応男なんだけどな、この人は、天然だなあ』と思ってそっとしておいてくれているのだろうな!」と気づいて愕然とするが、ありがたくも思う。
見た目の問題がほとんどだが、叶さんや蝶々さんみたいに、生きていく上で女性であることが大きなポイントを占める生き方は決してできないからだ。
なぜこんなことを書いているかというと、今日アレちゃんにインタビューを受けたら、大学生から知っている彼が今やほんとうにしっかりと大人になっていて「私は常にこういう人たちに甘やかされているんだなあ」としみじみ感動したから。
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2008.05.22
太極拳。じゅんじゅん先生が本場中国の大きな武術の大会で金メダルを二個も取って帰っていらしたので、私たちなんかが教わっていいのか?とヒロチンコさんとどきどきしながら参加した。先生にはこちらの気持ちがだれているとすぐに伝わってしまうので、たとえば私が人の考えを言葉や仕草から読み取るように、その人の気功や太極拳を見たらすぐにわかるんだなあと思う。なので、必死でやりとげる。部活でもこんなに必死になったことはない。フラでは、ちょっとある。
夜は、森先生と稲子さんとりさっぴと会食。ガラス張りのお店だったので、「ミスト」を見たばかりの私はいつアレやアレが飛んで来るか、気が気ではなかった。そして二十分に一回くらいの割合で必ず森先生が唐突に面白賢いことを言うので、かなり感動した。一度でいいから、抑制ゼロでえんえん面白賢いことを語ってもらいたいが、多分ついていけなくなるだろう、というのをご本人もわかっておられるのだろう。
帰ってじゅんちゃんに「今日もガラス張りの店に行った」とメールしたら、すぐに「ライトは消してもらいましたか?灯油にひたしたモップは?チャッカマンにすぐ火はつきますかっ?贖罪!」という返事が来て大爆笑した。
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