2011.08.20
夜明けにちほちゃんを見送って、ホテルのプールで泳ぐ。ちょうどいい温度や深すぎない水深にチビ大喜び。
お金持ちのゲイカップルばっかりで、なんだかほんとうにバブリーだった。
それから「クヮーサー」(日本語だとかっさ)を受けに行く。その前の整体がうまいけどかなり荒々しかったのでどきどきしたが、かっさ自体は大して痛くなかった。ほっ。
しかしのんちゃんの背中がものすごく赤くなり、医院の人たちも「彼女はとても悪い」と眉をひそめていた。ぷっ。そのあとも道ばたであったかっさ学院の生徒たちと先生に「ああ、彼女はひどいわね」「まあほんとう」と言われていた。行ったかいがあったというものだ。
そのあと足裏マッサージまで行っちゃった。
さいこうに甘くおいしい豆乳で栄養を補給して、ちょっとだけ玉市に寄ったり、おみやげを買ったりしてから、有名な鶏鍋を食べに行った。十年くらい前にヒロチンとはじめて台湾に来たときもこの店に来たが、そのときと同じシェフがひたすらに鶏鍋を作り続けていて、頭の下がる思い。
月のきれいな夜、みんなで手をつないでのんびりと歩きながら紫藤廬に行って、ゆっくりと最後のお茶。
「こういう淋しさってどうしたらいいんでしょう」とアイリーンちゃんが言った。旅の終わりの淋しさ、別れのつらさ。何度経験しても慣れることはない。いつかこの世ともそうやってお別れする練習をしているんだと思う。
ひとりで台湾に渡り、会社を作りながら、北京語を学ぶ彼女。
海外でがんばる日本人、そういう人たちの心の支えになる作品を書いていきたい。
だれもがその人の内側の空間にそっと憩えるような小説を。
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