2011.08.25

病院で検査、チビとお昼。
夏休みも終わり、いつもはじまる前は壮大な計画をいろいろ立てるんだけれど、半分もできない。そうこう言っているうちに、子ども時代は去ってしまう。精一杯やっているつもりだけれど、時間がもったいない。
もう人生は折り返し点、ますます書くことだけにしぼっていこうと、心から思う。他の仕事にエネルギーを割く気が全くおきない。それに従っていこう。
いろんなことが終わって、去って行く人もたくさんいる。それが人生だ。
夜はフラ。
まみちゃんの家に飾ってある似顔絵のすごさと、おみちゃんがいつでもどこでもいちばん正しいのに、まわりの人がみんな特殊すぎて全然評価されてないおかしさで大爆笑したら、ちょっと元気になった。
2011.08.24

ひさしぶりに家にいられる日々、なんて幸せ。
ここぺりに行って、またもぐうぐう寝る。
それから猛然と仕事をして、りかちゃんのお誕生会にかけこみ参加。笑顔が楽しい分、みんながフラを離れていって、どんどんいろんなことが薄くなっている淋しさを感じずにはおれない。人と人との関係は刻々動いているんだなあ、と思う。その日に会う、目の前の人を大切にすることだけしかない。
夏が好きなりかちゃんと夏の終わりを分かち合えてよかった。
2011.08.23

義経の部下がひそんでいたけど、米のとぎ汁で見つかって殺されただか自害しただかというあらゆる意味で非常にはんぱな遺跡を見たり、化石館に行って化石について研究したり、巨大吊り橋を渡ったり、猿と写真を撮ったりして、有意義に過ごす。
SHOZOの満席に衝撃!やはりすばらしいお店だなあと思う。
台湾のつかれと温泉の影響で寝てばっかり。とにかく眠い。ヒロパパの家でもぐうぐう寝てしまった。人の家で人の声を聞きながら寝るのってほんとうに安心で幸せ。
2011.08.22

今日は今日とてヒロパパに会いに那須へ。
ほんとうに謎の立地にある宿に泊まる。那須塩原にふつうの住宅街みたいなのがあるのもすごいけど、そこに宿があるのもすごい。
ヒロパパは今日も絶好調。会えるといつでも嬉しい。一人暮らしをこつこつとエンジョイして、自分を持っているヒロパパだ。私は嫁ですらないのでなにもできないのだが、なにかしてあげるような関係ではない、ヒロパパの前では自分がこどもに思えてしまうくらい、彼は強い人だ。
晩ご飯のすべてががおいしいんだけど、なんていうか、独特。
「これは絶対に酒好き太った男が創った料理だ」と言ったら、それがあまりにも当たっていたのでびっくりした。
2011.08.21

超早起きして雨の羽田を目指す。
飛行機では爆睡、そのおかげでなんとなくしっかりして東京に降り立つ。
私が「日本のいやなところ」を書くのは、よくなってほしいからだ。
日本人の持っていたよさを、もう一度取り戻したいから。
だからやっぱり書いておきたい。
台湾では基本的に、道を聞いたらだれもが真剣に対応してくれる。わからなかったら他の人を捕まえてでも聞いてくれる。タクシーの運転手さんはお金をぼらないし、道を相談したらまじめにいつまででも考えてくれる。子どもを見たらみんなちょっと笑顔になるし、お店の人は無愛想だけれどあいさつしたらにこっとしてくれる。
それに三日間で慣れきった状態で、トイレに入った。
トイレの前には、荷物の多い人用のサービスカートがあり、運転するお姉さんがにこやかに「どなたでもご利用できます」と呼びかけていた。
私は男トイレに入った子どもと外で待ち合わせていたが、私が出てもまだ彼はいなかった。私は気楽に「子どもは先に行きましたか?」とお姉さんに聞いた。
お姉さんは私と子どもが待ち合わせている様子も見ていたし、通行する全部の人を見ている場所にいるからだ。
そうしたらお姉さんはにっこりと笑って「どのお子様かわかりかねますので」と言って、そのまま顔をそらした。
うわあ、ロボットみたい!日本に帰ってきたんだ!これがまさに今の日本だ!と私は思った。
台湾なら少なくとも「どんな子だ?」「どうしたんだ?迷子か?」という質問が帰ってくる場面なのだった。人間は人間とともに生きているから、人間の対応が見たいのであって、なにかしてほしいわけではないのだと思う。人間の小さい力を見たいだけ。
トラブルがなく、いい状態で、健康で、お金もあって…そういうときには全てが感じよく上品で美しく回っているが、ひとたびトラブルがあって弱者の側に巻き込まれたらもうどこにもひっかからないつるつるの壁。みんな見て見ぬふり。弱者の、病気の、トラブルの匂いをさけるためならなんだってする。それが今の日本。
もちろん子どもはあとから出てきて、私たちは会えて、のんちゃんと「夏休み楽しかった、ありがとう」と言い合って平和に別れたけれど。
さようなら夏休み!
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