2011.03.11

ほんとうは夜沖縄に行くはずだったのに…!
チビを迎えに行く途中で地震。
車に乗っていてもものすごい揺れで、ヒロチンが路肩に車を寄せたあたりから、これはまずいなという気持ちになり、体から心がちょっと離れて逃避しようとするのがわかった。向こうのビルのてっぺんがぐらぐらに信じられないくらい揺れていた。
時間をかけてなんとかたどりつき、チビをピックアップ。
いつもの午後なのに、全部が違う。人が道に出ているし。何回も地震が来る。ああ、日常はもう当分戻ってこないのだ、と察する。
家についたら、家中の割れ物が信じられないくらい無事だった。おじいちゃんの写真のガラスが割れてただけだった。守ってくれたのかしら、と思う。でも本棚の本はみんなどば〜んと飛び出していた。あわててあらゆるキャンセルの手配をする。
はっちゃんが家と事務所に即来てくれて、ありがたい。非常時のはっちゃんほど頼りになるものはない。エマちゃんとタッキーが帰れなくなり、ヒロチンが渋滞にはまり、海外とだけスカイプが通じ、ツイッターがいちばん知人の情報を集められた。
この頃初めてTVを観て、信じられない光景に愕然となる。
やがて電車が動いて夜遅くにみな帰っていき、停電の中にいたヒロパパ(根っからのサバイバーなので妙に生き生きとしておられた、かっこいい!ほれなおした!)ともやっと連絡がとれ、ほっとして少し眠った。
知人やそのご家族や読者たち、東北のみんなが、どうか無事でありますように。
2011.03.10

フラへ。
とちゅうでクムがいらして動揺するも、原点に返るというか、始めたころの気持ちに戻って、ひきしまる思い。昔に聞いたひとことひとことが今身になっているのがわかるから、今聞いたことが必ず少し先の自分を支えるのがわかる。
来週でけしこが終わりだというので、もう一回行く。なんでもおいしいし、ごはんのたきかげんも抜群で、雰囲気もあたたかいし、隠れた名店だったのに!いいお店ほどなくなる!
2011.03.09

今チビの学校にいる多くのずっといっしょにいた子が、次の4月から別の学校に行ってしまう。だからこそみんなが今とても切なく仲がいい。今はママよりもそれが優先なんだ、そのことがチビから伝わってきて、これはもう私の人生ではないけれど、すばらしいことだ、と素直に思う。赤ちゃんと人生がひとつの時期が終わったことに淋しさはなく、自分の知らないことを知っていく子どもが頼もしい。おまえはおまえの人生を行け!と思う。
ここぺりでとにかくほぐしてもらう。死にまつわるはりつめた感じがまだ体の芯に残っていて、身動き取れない感じだったけれど、ぐうぐう寝て起きたら少しだけ元気になっていた。弱っている気持ちをわかってくれることがなによりもありがたかった。
2011.03.08

幻冬舎の打ち合わせで「アクアヴィット」にスカンジナビア料理を食べに行く。うまい!うますぎる!うますぎるけどほとんど全てがなんだかんだいってベリーのソースだ!でもそれがまたすばらしい完成度。
北欧に昔一度だけ行ったときの気持ちが生々しくよみがえってきた。バターとかイモだけでも信じられないくらいおいしく、全ての家のセンスがよく、みんなワイルドすぎてついていけないくらいワイルドで、水が硬水だから紅茶が信じられないくらいおいしく、夜になると全体がきらきら光って独特にメルヘンな感じに包まれ、船員にナンパされてもまるっきりメルヘンとしか思えなかった、あの感じ…
夜中までしみじみ飲みながら、みんなで次の本への夢を育てた。
こういう時間があるから、本ができたとき嬉しいんだと思う。
2011.03.07

かよちゃんと月曜のクラスの見学でスタジオへ。
マヘアラニ先生の優しい教えかたに触れて、なんていうか、優しい雨に濡れたみたいな、いい気分になる。一回も声をあらげないでていねいでささやくようで、でもはげましに満ちている感じ。泣きそうになる。じゅんちゃんが踊ってるのを見ても、泣きそう。いつまでもこうしてみんなでいたいのに、なんで時間は過ぎるんだろうと思った。かよちゃんとけしこに行ってひたすらしゃべる。かよちゃんとはずっとずっとふたりでバイトに入っていて、いつもふたりでいる感じがしたのに、さしでごはん食べるのがはじめてだったので、驚いた。
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