2011.03.31

朝からうどん。
おがわで細麺を食べ、金比羅山の奥の院まで千段以上の階段を上がる。ひざが笑ってどうなることかと思ったけど、なんとかなって、いっぱいいい空気を吸って、息抜きもばっちり。東京でもやもやして過ごしている人たちは、避難はともかく、息抜きはどんどんしたほうがいいな、と思った。ほんのちょっとの時間で、すごくゆるんだ。信じられないくらいのどかな感じで、場所が離れるとこうまで違うのか、と思った。
結論としては、奥の院までは行かなくっていいかなっていう感じでした。
本宮まででいいような。
しげみさんとなおみさんと待ち合わせて、さらにうどんを食べに行く。
大根おろしの店と、セルフの店。ほんとうにうどんがおいしいので、なにが違うんだろうと思うんだけれど、なにかが違うのだ!しかもそれぞれの店にそれぞれ違うよさがあり、奥深すぎて一日ではわかりきれない!
あまりにも満腹になったので善通寺を散歩して、ものものしい東京へと帰って行く。
でもやはり東京が自分の場所だと思いながら。
岩手、そして福島のある地域の人たちは自分の場所にもしかしたらもう帰ることができないのだから、たいへんなことだ。それでも人間は生きていく。あのとき神戸から来たハルタさんが東京に根をおろしているように。もし東京が住めない場所になったら、私もいつかどこかに引っ越してそこで生きていくかもしれないように。だれにでもいつでも起こりうることなのだ。
羽田からいっちゃんを送って行った帰りに、フラ帰りの人たちと合流して、楽しく焼肉を食べる。仲間っていいなあと思う。顔を見たらいつでも同じ気持ちになれるから。
2011.03.30

高松へ。
早くついてしまったので、開放感いっぱいにマスクなどはずして、うっかり瀬戸大橋を渡ってしまい、さらりとうどんを食べてから倉敷へ。
瀬戸大橋、高くて長くてびっくりしたけど、わたる価値はあった!
だって、景色がすばらしいんだもの。あちこちに小さな島影がかすんでいて、夢みてるみたいだった。
琴平花壇に帰り、さまざまな予約特典を短時間でむりやりにこなしながら、井伏鱒二と森鴎外が泊まったという古い離れでしみじみ過ごす。全体的に接客がでたらめだけどそれをおぎなうほどに感じよく、バリみたい。ごはんもとてもおいしい。
人がいないのを見計らってチビと女湯に入って星を見たり竹を見たり。生きててよかったと思う。
文豪の霊が出ないかと待ってみたが、寝てしまったよ。

2011.03.29

GRAZIAの取材で、原田さん、木村さん、親くんという懐かしのトリオがやってくる。去年この人たちと出かけたの、楽しかったなあ。
チビ疲れでよれよれだった私だが、なんとか取材を受ける。親くんは写真を撮っている時間よりもむしろチビと遊んでくれている時間のほうが長かったくらいだ。チビとふたりで出かけて帰ってこなくなり、なにかと思ったらチビの学級新聞をつくるために写真を現像しにいっていた。
しかし、親くんがちょっとレイアウトしただけで、チビの新聞、むちゃくちゃセンスがよくなって、ほんとうにびっくりした。字のバランス、写真のセレクト、完璧だった。おそろしい、さすがパープル出身だ!っていうかこんなセンスのいい人の前でオレ、うろうろしてていいのか?と思うくらいの才能を感じた。
2011.03.28

わざわざ来てくれた早川さんを駅前で待たせながらも、カレーを食べたり無料でむりやり風水を観てもらったり。
風水の盤を出したとたんに早川さんがぴしっとしたので、プロだなと思った。さすがだ。
歯医者さんへチビを連れて行く。今日もこつこつと歯を治すこちらもプロたち。職人集団のあり方に感動する。
宮本輝さんの「三十光年の星たち」を読んでいるが、それに似た感動を歯医者さんたちにおぼえる。あたりまえのことをあたりまえにやっていると、あるときひゅっと糸がほどけたようにものごとが進み始めたり、なにかを理解したりする感じ。
就職できない人や、ただうつうつとしている人にとって、体であの感じがわかるから読むといいのかもしれないと思う。昭和の人たちのすごさを輝さんが最近こつこつと書いているのにやはり胸うたれる。私たちの世代が書かないと、だめなんだなと思う。
2011.03.27

レディージェーンの奥さんがいきなりチャリでライブにさそいに来たので、「地元だ!」と感動した。
古き良きとってもいいバーです。
もりばやしさんがこられなくて、原さんのワンマンライブになる。そしてこのような時に聴く「月化」は最高で、あまりにもしみてきて、もう長年ファンでいたけど、その追っかけライフの中でも五本の指に入るライブだった。この曲をこのときに聴けたからもうなんでもかんでも肯定しちゃうくらい。二十年以上追っかけてきてほんとうによかった、報われた思い。
悲しいときに悲しい歌を、世も末なときに末なものを、見たり聴いたりすることが真に癒しだということを、若者たちは意外に知らない。こんなときに元気の出るソングを聴いても元気は出やしないのだということを。
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