2009.05.25

萩尾望都先生と対談。
萩尾先生のおうちにおじゃまして、猫をなでたり、生原稿をコピーしたものを先生の解説付きで読ませていただいたり、なにげに置いてあるペン先などを見てしまったり、鼻血を出して倒れそうだったが、お仕事だしとぐっとこらえる。
でもいっしょにお食事をしてマンガ界の裏話を聞いたり、あまりの肉の多さに私が残していたら「私が二切れくらい食べましょう」とおっしゃって私の皿から肉を取ってくださったときには、さすがに「お〜い!!小学生の私、『ポーの一族』のセリフを丸暗記している私よ!見てるか!」とタイムマシンに乗りそうにくらくらした。
萩尾先生の、さりげなくしていても、ただそこにいるだけで高貴な雰囲気そして異様なオーラ、やはり神である。
神は生きて普通に猫たちとたわむれて、今日もマンガを描いている…。
がんばるぞ〜(興奮して意味不明)!
私は藤子、大島派(自分で勝手に分類)タイプの創作をしている作家だが、だからといって手塚先生と萩尾先生の影響を受けていないかといったら、ものすごく受けているに決まっている。その方たちの作品はほとんど全部読んでいるし、それが幼少期から思春期だったことでしみこみすぎて自分の考え方の一部になっている。そういう人は多いと思う。偉大なマンガを描いた人たちは、日本人のある世代の思想的な親になっているのだと思う。なんて幸せな時代を生きたのだろう、私たちは。
後年ヨーロッパに行くようになってからますます萩尾先生の作品がわかってきたと思う。そしていちばんすごいことは、今も進化し続けていることだ。
マネージャーの城さんのマンガ界裏話が面白すぎて、大爆笑する。描いている人はやはりマンガに似ているのね。城さんも城さんの描いていたマンガによく似ています。
帰りに梶原一騎さんも担当していた武者さんと涼しい顔でパンチの聞いた意見そして人生の話をつぎつぎくりだす細井さんから、またもマンガ界裏話を聞いて、楽しく帰った。ものすごく面白い話がてんこもりで、ほんとうに、マンガっていいなあと思った(?)。
2009.05.24

タムくんに似顔絵を描いてもらいにAtoZへ。信じられないくらい似てるのを描いてくれた。ヴィーちゃんや梅佳代ちゃんやそのすてきなお友達たちと、ゲームをしたり浅草のおいしい食べ物屋の話をしたり、マンガを描いたり、のびのびと長く時間を過ごした。
一瞬私が若いアート系イケメンたちとソファでまったり座っている時間があり、タムくんが見にきて「どうしたの!イケメンに囲まれて!クイーンのようだね。ひゃひゃひゃ」と言っていた…。くやしかったので、タムくんのおっぱいをもんでやった。
何人かファンの人にも会った。古くからの方もいらした。
私自身は、その人たちとあまり会えないし、会っても現実的には初対面だったりするけれど、あなたたちが失恋したり、おいしいものを食べたり、友達ができたり、病気だったり、とにかくこれまでの人生のいろんなところで、私のかけらは、ずっとあなたたちといっしょにいたよ、責任もっていっしょにいたんだよ、といつも思う。この仕事をしてきてほんとうによかった。だれかのつらかったりしあわせだった夜に寄り添えるなんて。
2009.05.23

陽子さんお誕生日おめでとう!のメールを出して、すがすがしい気持ち。
ワンラブに言って、蓮沼さんとどうしたら人生よくなるかという話をまたしみじみとして、内装を頼んだりして、そのあと関連で(?)実家近くのフリュウギャラリーでやっている成田ヒロシさんの展覧会へ行く。ついまた彼のタンスを買ってしまった。なんで彼のタンスはこんなに私のツボに入るのだろう…もうタンスはいらないという狭い家の中なのに!どうして深澤さんとかトネリコとかgrafもそれなりに身近なのに、成田さんなの!?それが私の人生なのね!いい意味で!
幼少時から親しんでいる千駄木1丁目の肉屋さんの最高においしい揚げたてコロッケを食べながら、実家へ。たかさまと石森さんとおおしまさんがいらしたので、みんなでわいわいとごはんを食べる。父も母も笑顔が多くてよかった。
チビが「かわいい声で話してくれたらなんでもいうことを聞く」というので、かわいく優しくとってつけたように高い声で甘く接したら、ほんとうにいい子になった。しかも「ごめんね、ママちょっといつもこわすぎたのかしら?」と言ったら、「ううん、チビもいつもいたずらをしすぎてるし」などと言っている。
「現実は自分が作るのです」「あなたが宇宙に発信しているものが、あなたに返ってくるのです」とか言いたくなるくらい露骨な…でも、それは、つまり、男子。男子って…。
今頃わかってももう遅いけどね〜。
そしてあまりにかわいい声で優しくしゃべっていたら、自己啓発セミナーに出たあとの気分になった、なんとなく。
2009.05.22

少し、長く立っていられるようになってきた。メニエル病の人の苦しみがよくわかった。だって面白いくらいまっすぐ立っていられないんだもの。ちょっと気を抜いたり、あれ?と思うともうくらくらして座っていたり。
とはいっても、あまり歩かずに車に乗りっぱなしで葉山鎌倉へ。すばらしい三留商店でものすごくたくさんの食品を買ってしまった。あんなお店が近所にあったら、人生はもうおしまいだ!百貫デブか貧乏になるしかない…そのくらいすばらしい品揃えだ!
2009.05.21

賀子さんのお通夜に行く。
二回くらいしか会ってないけど、いつもいつも心の中で応援していた人だった。ご家族もお友達もみんな泣いていてとても悲しかった。チビが「天国にいるところを描いてあげる」と絵を描いてくれた。私の気持ちも少し明るくなった。
渡辺くんと帰りに行った野田岩下北店は接客がありえないくらいアップしていて、もともと味はおいしいので、最強の野田岩になっていた…!そのあと曽我部くんの店に行ったら、フォイルからかっこいい小説を出した桜井さんがいたので、酔った私は本人から本をうばいとって「そうそう、中でもこの小説が好きだった」と作家がいちばんされたくないことをやって、サインしてもらった。いちばん好きだったのは、サンドラさんにだまされる話。だまされてもなんか夢が残ってるっていう。
他にもかわいいお客さんがいて私にサインを求めてきたのに、チビがサインの下にママの似顔絵を描いていた。レアなのか、ゴミくずになったのか、そこが問題だ。
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