2008.11.30

ほんとうに落ち込むと井上雄彦先生のマンガを一気読みするという最終手段を持っている私…ついに「バガボンド」を今のところまで読み返しだし、感動しておいおい泣いている。あほだな〜。いや、このくらいあほだからここまで生きてこられたのだろう。
ほんと〜うにすばらしいマンガ。歴史に残る作品。これを描く労力を思うと「男の子ってすごいな〜」と思う。私にはこのタイプのことはできない。もっと言えば女にはこういう仕事のしかたは絶対ムリ。それでも本気で読むことはできるので、まず絵のすごさにため息。それから、人物造形の見事さにもため息。とにかくこれを描く労力と、命のやりとりをして生きていた時代の人たちの野性味をもらって、少し元気になる。
まだ三国志も読みきれず「レッドクリフ」を観にいくひまもないのに!
すばらしいことだとは思うのだが、うちのチビは、冷凍ものを解凍したおかずを、見事に残すのである。冷凍は炒めたごはんがぎりぎりなのである。このことが私のお弁当作りの難易度をあげているのは確かだが、自分がそう育てたかったのだから仕方ない。
夜はタムくんのライブ。タムくん、一皮むけたし、自分の才能のありかをしっかりとつかみはじめていて安心した。これまではあてずっぽうなところがあったのだ。新作も自分の作風を意識しながらも、どこかで新たに飛翔するところがあるというしっかりしたものだった。ゲストとのやりとりもあたたかくてとてもよかった。
ゲストで出ていらした谷川俊太郎さんに久しぶりにお会いする。高僧のようなすごい迫力だった。威圧感はなく自然体なのに光り輝いていた。子供でわがままで傲慢だった頃にしかお会いしていないので、大人になった自分を見せることができてよかった。うちのチビも見てもらえてよかった。
谷川先生「お父さんはお元気ですか?」
私「溺れて死にかけて、足腰が悪くなって目が見えなくなり、かなり落ち込んだ健康状態だったのですが、復活しました。そのあと大腸がんを切り、かなり落ち込んだのですが、復活しました。さらに足が壊疽を起こし、切るという話までいったのですが、また復活しました」
言いながら、お父さん、まとめて言うとすごいな〜、と思った。
もうお一方のゲスト、御徒町凧さんはなんといっちゃんの高校の先輩だし、タムくんはタムくんだし、楽屋にいる三人をみごとに意味なくつないでいる私…ううむ、いったいご縁とはなんなのだろう。
2008.11.29

風邪がぶりかえしてごほごほ。
全くも〜、見事に長引いている。
でもくじけずに実家へ行き、父のお誕生会。
若松さんと安田さんと石森さんがいらして、にぎやかにコロッケを食べた。
姉もへとへとで私もよれよれでいっしょにお祓いでもいくか?と弱気だが、そう言い合える家族がいるってすばらしいことだ。
若松さんに後から「この四人で暮らしていた時期があったとはす、すごい…」と言われて、ものすごく溜飲がさがった。ほんとに大変だったんですよ。特に末っ子は、調整役で…でもまあ甘やかされたけど、その分。
安田さんがものすごくいい話を連発するので、メモを取りたいくらいだったが、失礼だと思い、普通にしていた。こういう贅沢さって人生の醍醐味かもしれない。
両親をマッサージして、はしゃぎが止まらなくて鼻血を出しそうなチビをなんとかなだめて帰る。
今は大変すぎて倒れそう、発狂しそう、と思うこの忙しくて苦しい毎日も、きっと後で振り返ると「人生でいちばん楽しかった時期だ」と思うことは間違いない。みんなそろって生きていて、会えているのだから。もっとゆったりと実感したいものだが、これが人生なのだ。
2008.11.28

田口ランディさんの「聖なる母と透明な僕」を読む。
この人はどれだけの場所に行って、どれだけのものを見てきたのだろう…そしてその中でもここに書いていることはその中のほんの一部に違いない。そういう感じがひしひしとする。肩の力が抜けているのに、さっと書いた感じなのに、ずっしりとしみてくる。ラストの回には特に感動した。最後まで読んできた自分のいろいろな考えも救われたような感触だ。お兄さんやお父さんやお母さんやお嬢さんを決して美化することなくいつも書いているのに、生々しくておどろおどろしいのに、ランちゃんの覚悟がしっかりしているからフィクションになっちゃっていない、それがすごい。
久しぶりに、ほんとうに二時間だけフリーな時間ができたので、あわてて父の誕生日プレゼントを買いにいく。ちょっとの自由で、お茶をするひまもなかったけれど、決めずに行動できるすきまの幸せをしみじみと満喫した。
2008.11.27

まだまだ体が眠りを欲しているので、昼も一時間くらい寝てみた。起きたら少しだけ体調が改善されている。この調子で行きたいものだ。
フラ、小学校でいちばんリズム感がないと言われた私にこの踊りかい?とまたも思う。でもがんばった、足から血を出しながら…
咳をしながらもあっちゃんのお誕生会に西麻布「どてや」へ行く。ほんとうになにもかもがおいしいので衝撃を受けた。おいしい肉をまとめて食べたい人にとって最高の店かも。いわゆる「どて煮」が考えられないくらいおいしかった。コースのみだが、内容を考えるとリーズナブルだし、ホルモンが苦手なはずのあっちゃんもおいしい!と笑顔だった。あっちゃんがにこにこしているともうなにもいらないっていうくらいかわいい。
2008.11.26

私もヤマニシくんもまだまだ風邪…。
そのうえものすごく落ち込むことがあり、これまでの、そしてこれから起こるであろう同じようなことの、全てのことが徒労に思えてくる。人を変えることは決してできない。それに変えたくない。人は自分の好きに生きるべき。自分は自分であることを振り切るまでやりぬくしかない。別れの可能性を思うことは、常にとてつもなく淋しいものだ。そしてどんなに淋しくても悲しくても、人はそれぞれの道を生きることが自然だ。
這うように英会話へ。しかし、国外にいたせいか思ったよりも単語を忘れていなくてほっとした。頭の働きは最低だが、なんとか勉強する。マギさんもバーニーさんも旅行前で忙しそうだった。単語も覚えられないので登録だけして宿題にした。
もう寝なくてはいけない!と思い、なにもかも捨てて早寝する。それが風邪にはいちばん効果的なのよね。
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