2008.11.15

蝶々さんにメールでちょっと相談したら、鬼のように的確な答えが返ってきてまた彼女に恋しそうになった。なんであんなに頭がいいんだろう?やっぱり女の時代が来るのね…ドランヴァロもそう言ってるし。
じめじめっとしていたが下北までがんばって歩いて出ていき、書店二軒でむりやりポップにサインをしてくる。店員さんたちって、懐かしくて愛おしい。私も書店員だったんです、長い間。だからにこっとしてくれるとなによりありがたく思う。
田中さんに会ったので、生きてくのは大変だけど、がんばろうね!とはげましあう。亡くなった市川監督の「ざわざわ下北沢」を地で行っている日々だ。それにしてもあの映画の中のフジコ・ヘミングさんの異様な説得力はなんなのだろう?歴史に残る説得力だ。
市川監督がいなくなって淋しい。いっしょにごはん食べたり、飲みにいったり、大阪でばったり会ったりした思い出が切ない。日本人でほんものの「フランス映画」が撮れる唯一の人だったと思う。ご冥福をずっとお祈りしてます。
2008.11.14

風邪治らず。薬が体の中で菌と戦っているグレーの粒つぶのせめぎあいが見える!
でもはりきって実家へ。おみやげを渡したり、両親をマッサージしたり、肉を焼いたり、もんじゃを食べたりして過ごした。姉と話していると、全然変わった経歴でない私たちだが、いかにもはや世間の女性から遠く離れているかがわかる。「世間」「女性」その両方からまったくはじきだされているっていったい。すごいことだ…。
そして全く性格の違う姉だが、年々好きになっていく。
「おとうさんの足がどれだけ奇跡的に治ったかを、包帯を毎日変えていた自分しか見てないのでくやしい!」と姉が言っていた。そうか、お父さんには見えてないからな〜。
「毎日包帯を変えては不安な思いをしていたおねえちゃんだけが見るべきだからよかったのだ」と言っておいた。
2008.11.13

おなかが気持ち悪くて立っていられないので、太極拳をお休みさせていただく。
のどがいた〜い、熱がある〜、と思いながら、病院に行って薬をもらう。
そして久しぶりにひとりになったので、ひとりでそばを食べたり、コーヒーを飲んだりムリしてしまった。
夜も、外でラーメンを食べるというてきとうな感じ。にんにくを山盛り入れて、とにかく風邪を治すのだ!
パトリス・ジュリアン「暮らしのたね」を読む。トーソー出版刊。
これがまた、ほんとうに名著だった。レシピも載っているし、写真もいいし、エッセイもすばらしいし、なによりもパトリスくんの優しい面がたくさん出ているのに、妥協してない、そのバランスがよかった。
とはいっても実はあんまり会ったことないのだ、パトリスくんには。文通の本まで出したのに!でも道ではすっごく会うのだ。
パトリスくんって、見た通りむつかしいところがいっぱいあるし、多分私はすっごく親しくなることはないだろうと思う。あまりにもライフスタイルが違いすぎるから。私はアジアンな日和見的なヒッピーライフで服装は永遠にカジュアル&色気なしだし、がさつだし。部屋もキッチンも汚いし。
それでも彼のメールはいつも優しくて感じがよくて、ずっとずっと本を送ってくださる。今度こそ、会いに行きたいな。
あんなにも徹底して楽しもうとしているその姿勢に、ついていけなくなった人もたくさん見た。でも、私は、基本的にパトリスの味方だ。そのくらい根性入れていかないと、人生は美しくない、美しく楽しく生きるしか反逆はありえない。
それから生活に関してヨーロッパであたりまえのことが、日本ではないがしろにされている、そのことに妥協なく取り組む彼の生き方は、反感も呼ぶだろう。それから逆に信者も出てきてややこしいだろう。また、私のように違いすぎる人にとっては、そのあまりにはっきりしたヨーロッパ人的批評性がこわくて近づき難いと思うこともあるだろう。
私は、パトリスくんが、今の日本を豊かにしたいろいろなことにいっぱい貢献していると思う。
で、いちばんすごいところは、夢を見続けているところだ。生活は楽じゃない、徹底しすぎていたら、体も疲れるだろう。でも、彼は夢を見ている、決してあきらめない。そこがいちばん好きだ。
このところ私を覆っていた気持ちの悪いもやが、彼のこの本を読んでいたら魔法のようにすうっと消えた。そして「人生はいいな、生きていこう」と小さく思った。まさか今日この日このときにパトリスくんに救われるとは思わなかった。
さすがホオポノポノ仲間、パトリスくん、ありがとう!
2008.11.12

ダ・ヴィンチの取材。岸本&瀧の黄金コンビ。
あまりにもしっかりと読み込んでくる取材者に対して、昔は、少し緊張した。変なことを言って、作品の印象をこわしてはいけないと思った。でも、今は(私が瀧さんに慣れたからか、人として好きだからか)ただ嬉しい。感想を言ってくれたら、それとセッションすればいい、そういうふうにいつしかインタビューの受け手としても成長できたと思う。いつか渋谷社長ともう一回ガチンコで戦ってみたいものだ。
ヤマニシくんが来て、チビはゲーム三昧。チビも鼻をずるずるいわせているし、私は完璧に風邪をひいていたので、すごい手抜きご飯。でもみんなで仲良く食べた。
2008.11.11

加藤木さんのメール無断引用。
「男子のもてたい願望の底知れなさには、ちょっぴり驚きましたが、きっと、その力が多くの生物をここまで生き延びさせてきたという側面もあるにちがいない、と前向きに。(笑)」
その通りですよね…。
これまで、奥さんを人に会わせなかったり、長年結婚していることを隠している人に対して「そこまでしなくても…」と思っていたが、全てはモテていたいからなんだね〜。
帰ってきたら東京は寒い!!!信じられない〜!
しかも毛虫にかぶれたらしくまぶたも腫れているので、エステに行って小顔にしてもらう。日焼けもすごかったが、少し落ち着いた。
新刊「彼女について」がやっと出た。この本は、書くのはすごくつらかったが、原作のようなものがあるので、ずっと映像は浮かべやすかった。子供がいなかったら、親が子供を思う気持ちを知らなかったら、書けなかっただろう。ひじょうにゆるく読み物らしく書いてあるが、最後の数ページに言いたいことをぎゅうぎゅうつめたという珍しい作りで、そこもアルジェントを踏襲している。
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