2008.11.20

フラに行くも、フラフラ。
足はつるし、とにかく風邪でケロケロだし、その上踊りもむつかしい!
よくこのクラスに俺いるな〜と自分で感心してしまった…しかし負けない!のんちゃんに教えてもらいながら、また来週がんばるのだ!ありがとうのんちゃん!
って素人のブログだ!これじゃ!
…最悪のできでも、人々の踊りの流れを壊さないことだけはできる。それだけができることだ。今の私は「まったくの初心者ではない、でも踊れるわけでもない」というかなりまずい状況だが、もしもこれを小説に置き換えれば、うまく書けないどころか自分はだめなのでは?と思ったときにどういう態度を取るべきかわかる。だからひとつのことでもプロになっているとかなり人生は救われると思う。
2008.11.19

毎日新聞のみなさんと打ち合わせとごはん。石原マーちゃんさまも。
事故にあわれた重里さんがご無事で感無量であった。毎日新聞の人たちはみな、仕事を楽しんでいる感じがずっとある。そういう大人の男の人たちを見るとむしょうに嬉しくなる。
アルジェント仲間の荒井くんから「MOTHER OF TEARS」は四月に「サスペリア・テルザ」というたわけた邦題で公開されると聞いた。やった〜!しかし、なんであろうか、このタイトルは。テルザは「TERZA」から取ったのかな?「第三の」の意だと思うんだけれど…。なんで「サスペリア3」とかにしなかったのかな。このほうがまだましだと思うのだが…。せめて正式表記の「テルツァ」にならないのか?
でも公開されるだけでもういいや!というくらい嬉しい。
善がいかにもろいか、悪がいかに楽しいかを毒々しく描いた映画なのに、なぜか観た後には「いや、やっぱり善の中にはなにかがある」と思うのだ。
咳が止まらず、生きた心地がしないのだが、あとはぴんぴんしている。
ヤマニシくんも疲れてめろめろ。なので、甘いエビカレーを作って、そこにウコンやショウガや葛やゼオライトやにんにくやりんごやヨーグルトをむちゃくちゃにぶち込み、薬膳カレーを作る。どこの加減がうまくいったのか、激うま。店よりうまい!
でも、食べたら変な汗が出てきました…。
2008.11.18

新転位・21の「シャケと軍手」を観に、中野へ行く。
山崎さんは、人として上品で賢くてものごとには必ず筋道があると信じている。だから、一生犯罪には片想いなのかも…と思った。それにしてもやっぱりすばらしい。細かいエピソードの作り方と、出口のない感じを描くうまさは超一流だ。
若い人がいっぱい演じていたのも、嬉しかった。
・やっぱりにーには彩香ちゃんに本を読んであげないほうがよかったんじゃ
・あんなにうまくいってる男女関係の元では、お金がないくらいではあそこまですさみにくい…佐野さんと真紀さんの芯のところでの深いなじみ方があたたかく見えすぎたかも。でもおふたりの演技はそれをはるかに超えたすごいものだった
・秋田に行きたいという気持ちがゼロ以下になりました
なによりもびっくりしたのは、飴屋さんが私を招待してくれたとき、私はこのお芝居の内容をろくに確認もせず「うちののりみずがでてるならいくっぺや」と思って即日程を決めた。
しかし、いざ始まってみてすぐわかった。
これは、秋田の連続児童殺害事件を描いたものなのだった。
あまり言わなかったが、実は「彼女について」の裏テーマは、あの事件なのだった。
「これは、あんまりだろう。いや、違う、でもあの子供たちにも絶対いい瞬間はあったはずだ、でないとだめだ!」と思って、形はアルジェントの「トラウマ」を下敷きにして書いたのだった。
なので、この偶然に震えた。
飴屋さんはすばらしかった。身内だから言うのではなく、この舞台における唯一の救い(たとえでこぼこした人物を演じていても)のような存在であった。しかも演技はキレがあって、誰もが彼にひきつけられた。妻もきっと惚れ直しただろう…終演後に彼女の顔が感動でキラキラしていて、あまりに輝いていたので、嬉しかった。
私が小説でしようとしたことを、はからずも、彼がその声で、体で、全部やってくれた。それがどんなに重いことか一年間このことに関わってきた私にはよくわかる。私の心の重さも、取れていくのを感じた。
「自分で落ちた」という最後の下りを、彼以外の誰が演じても「甘い!」と思ってしまっただろう。でも彼が演じたので静かにしみてきた。
ほんの小さい救済を、こうして赤の他人たちがどこかで行っている。それで死んだ子供たちが救われるわけではない、魂が癒されるわけではないかもしれない。しかし、意味があることなのだ、そう思う。
2008.11.17

ヤマニシくんとお昼を食べ、猫たちと犬に会いに行く。
みんなかわいい…みんな愛されてる顔をしているので、こちらが癒された。
ヤマニシくんのパパが作ったみかんをかばんに二個もらってきた。かばんの中のオレンジ色が幸せな感じだった。
代々木公園のお店にいる人やお客さんのおしゃれ度の高さにびっくりする。とても暮らせん!おごってもらっておいてなんだが「この子ら、おいしいもの食べないで育ってきて、でも、お料理を勉強していっしょうけんめい作ってるんだね〜」という味だったし、そういうお店が多い。
食事に関わる仕事をする人は、実力差とか予算でどんなに気持ちが沈むことがあっても、おいしいものを、自腹で、あちこちに食べに行ってほしい。手作りパンも、野菜の種類が多くて産地も作った人も特定できても、快楽のないお皿であれば命の光は消えている。快楽だけは、屋台でもフレンチのレストランでも創りだせる。おおっと思い、笑顔になり、その味とその瞬間が思い出に残るような。
そういう意味で、寺門ジモンさんのライトニングブックスから出ている三冊のグルメ本はすごい!!!これが、食だ、と思う。
それにしても風邪が治らないので、もう一回薬をもらいにいく。薬、ラブレ、シナジー、エキナセアなどがまじりあって、きっと私の腸の中は今困惑しているに違いない。
2008.11.16

わざわざ取り寄せたアメリカ版の「MOTHER OF TEARS」をローマ以来初めて観て、英語版なので、イタリア語版よりもまだ少し理解でき、これは、やっぱりすごいや…と思う。なにがすごいかはわからないが、悪夢を映画にしただけの、この雰囲気が。
悪とはなにか、というのが一見まるでマンガみたいに見えても、実によく描かれている。悪は、人間が悲しむとなによりも嬉しいものだし、順序よく長年つみあげたものを壊すのがなによりも幸せなのだ。さすが監督、よく知り抜いている。かといって善が勝った的な内容でもないのも、すごい。単なる肉弾戦というか、そういう内容。映像に70年代当時くらいお金をかけさせてあげたかったなあと思った。
「彼女について」の反響がものすごく、ああ、これが時代だ、と思う。
作品は私が書くのではない、書いてから読者が作品にしていくのだと思った。
突撃!遠足!書店ポップ書き、今日は下北最後のヴィレッジバンガードへ。しっかりと書いてきました。いちばん近い町三茶のツタヤも襲うべきかちょっと迷っているところである。
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