2008.09.29

残されたホルスフィールドリクガメのチビちゃんを病院に連れて行く。
考えられないくらいいい先生で、涙が出るほどほっとした。チビちゃんの飼い方もやはりかなり問題ありで、生きているのが不思議なくらいだった。まあ劣悪とまではいかないが、適した環境にはほど遠い。できるかぎりがんばることにして、次回の予約をさせてもらった。先生がチビちゃんをべたっとした意味ではなく心から大事にしてくれたので、ありがたく思った。「今日はこれ以上やると、君がおちこむからね」とチビちゃんに話しかけてくれたり。心細さが消えたし、前向きになった。だって今はまだ生きているのだし。
夜はついに「崖の上のポニョ」を観に行く。
チビが、ポニョが動くたびに「うわあ!」という顔をしてにこにこして観ている横顔を見て、涙が出た。親ばか。
宮崎さんの心は、もう半分以上この世にないということが、痛いほどわかる。
あの人は、もうとっくにある意味、死んでいるのだ。なにかが、彼を生かしているのだと思う。でないと天界をあんなに知っているはずがない。この世の映画ではなかった。ハウルもそうだった。あの頃、彼は半分肉体を離れたのだ、そう思った。もはやスエーデンボルグみたいだ。
NHKの番組は内容を知らせないためにものすごく違って作ってあったのにもびっくりだ。
そして、宮崎さんが思い入れた母親はトキさんではない、あまのじゃくだからそう言ってるけど、描きたかったのは、リサさんだ。お母さんの動き、考え、帰宅したらとりあえずお茶を入れる、大人の部分は見せても子供には絶対的に親として接する、ご自分が小さい頃の若いお母さんがもう一度だけ見たかったのだろう。
もう書いても平気とは思うが、ネタバレを避けてランダムに感想を書いてみる。
・珍しい金魚をひろうとたいへんなことになる
・思春期になって「俺、なんちゅう選択をしてしまったんだろ」と彼は思うだろうな〜
・海でいちばんえらいのは、サンディーだ!!!!!!!
うちのチビ「なんだか今日はいっぱいサンディーに会ったような気分」
ママもだよ!!!!!!
でも、ほんとうにいい映画だった。大好きだったし、歴史に残る一作であることも間違いないと思う。
2008.09.28

ホシちゃんのお墓にお線香をあげて今日もあやまり続ける。
しかし突然ヒーターもお水入れも新調、検査の予約までしてもらい、ぶどうを手から食べさせてもらってお大尽ライフに変わった残されたホルスフィールドリクガメ、チビちゃんはちょっと嬉しいかも。持続しなくちゃ。先生が「カメは、あまりにも毎日見ているから、そして長いから、飼い主がいちばん異常に気づきにくいんです」と言っていたが、ほんとうだ。反省した。
しみこさんがホシちゃんにお花を持ってきてくれたので、昨日までケージがあったところに飾る。まだ信じられない。会いたいと思う。まだ重さも模様も実感として目や手に残っている。
マッドマンに行って、病院を教えてくれたことに感謝を伝えてきた。ものすごく優しく教えてくれたのだ。あのお店のお姉さんと専門医の先生が話を受け止めてくれたので、大丈夫でいられたのだと思った。ありがたかった。は虫類ビタミンも買った。
しょげているので、だらっとしてるチビとケンカしながらあの有名な「瞬足」という靴を買いに行く。計るともう足の大きさが21だ。五歳で!すぐ追い抜かれてしまうなあ。
そして彼はその「瞬足」を履いて走りながら「ただし、きさまをこのきっちりとした手で攻撃してやる!」とパパに言っていたが、ただしの使い方もむちゃくちゃだし、きっちりとした手ではあんまりこわくない。
2008.09.27

大事に6年間飼ってきたホシガメのホシちゃんが、朝、死んでいた。
血がたくさん出て、かわいそうな死に方だった。結石ができていたのに、兆候に全く気づくことができなかった自分が悪い。忙しかったからといって、世話がちょっとルーチンになっていたかもしれない。数日前、ちょっとおしっこが濃いなと思ったときもしも病院に行っていれば助かったかも。
ものすごいショックだった。たかがカメと言うなかれ、毎日温度を見て、おそうじをして、いろんなえさをあげて、赤ちゃんのときはつきっきりで、週に一回は温浴させてきたのだから。五センチくらいから二十センチくらいになるまで、いろんなことがあったのだから。ホシガメの見事な紋様の固い甲羅を触るときが(あまり喜ばないからあまり触らないけど)私のいちばん癒されるときだった。
ヒロチンコさんが死体を見た瞬間の反応があまりにも優しかったので、泣けてしかたなかった。こんなときこの人と結婚してよかったと思う。「だってカメでしょ」と思う人だったら、きっとだめだったかもしれない。
なので、エステに行っている間、ほとんど上の空だった。上の空でもちゃんとウェストが細くなっていてびっくりしたけど。なんでもするから一週間前に戻してください、と思っても、戻れないのが、動物の世話をするということ。まだまだたるんでいるなと自分に活をいれた。もう一匹はせめて生きてもらおう。
夜は健ちゃんとビザビへ。橋本さんもさっちゃんも健在で、トリュフ三昧。ほんとうにおいしかった。ちょっとだし(?)の効いたようなイタリアンを作らせたら、あの人たち以上の人はこの世にいない。もはやイタリアンというよりもビザビの味だ。健ちゃんの旅のいい話もいっぱい聞いたし、生きてきてみんなでまた会えて、これからも人生は続く、いろんなものを見るだろう、それってすばらしい、というまさに「万祝」みたいなすがすがしい気分になった。おいしいものを食べると元気になるし、懐かしい人が元気だとただただ嬉しい。
2008.09.26

父を連れて、ダニ・カラヴァン展へ。チビの手形がほんとうに残っていたのでびっくりした。父や姉に見せてあげられて、砧公園も散歩できて、とても嬉しかった。
晴れて、ちょうどいい気候で、大きな木がたくさんあり、芝生もきれいであった。
ついでにちょっと山河の湯にも寄って、遠足みたい。湯上がりにビールを一杯飲んだり、ちょっとおつまみを食べたりした。
実家まで送っていって、さらに姉の鶏すきをみんなで食べた。母はまだまだおじさんが亡くなったことでしょげていて、なぐさめることしかできなかった。母の骨折の痛みは、心だけが痛むよりも体にも痛んでもらって乗りこえるしかない、そういう感じだ。もう一回、生きていることの楽しさを思い出してほしい、そう思う。
2008.09.25

フラの前に健ちゃんが寄ったので、ゼリ子大喜び。露骨に嬉しそうでかわいい。犬ってほんとうにいい生き物だなあ。
フラはクリ先生に直訴して教えてもらい、やっと少しわかるようになったけれどなんとも言えない感じ。すごいむつかしさで冷や汗が出る。細いからこそかわいいマミちゃんが細いのを気にしていて、全く気にすることないのになあ、悩みにもいろいろあるなあと思った。細いからこそ切れのいいステップができることもたくさんあるし、太いからこそゆったりとした風を起こせる場合もある。自分の持っているものを深めるのと基礎が大事なのは小説も同じ。フラは深いなあ。
チビが淋しそうだったので、帰りはみんなでごはんを食べず、チビとパパと食べた。
そうしたらその店に曽我部さんとかりえちゃんとかマナちゃんとか知っている人がどんどんやってきて、すごい濃厚な空間でごはんを食べた。
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