2008.08.31

チビが夜中にめそめそ泣いて「夏休みが終わっちゃう〜、幼稚園に行ってるあいだママといっしょにいられない」などと言っていて、かわいそうだがかわいいっシモ。
その気持ちを書くことにかけてはプロのママだから、気持ちはわかるよ…。
しかし気をとりなおして、陽子さんとりさっぴと世田美へ。
そう、お友達のダニ・カラヴァンさんが大きな展覧会をやるのです。
お家族みんなお変わりなく、毒舌&厳密&陽気で仲良し。ほっとした。七十八になる彼だが、むしろ七十三のときよりも元気だ。サポート体制が整っているからだろうと思う。ご家族に対する賛辞を惜しまないのが、すてきだった。
展示はすばらしかった。その平和に対するオープンな姿勢、妥協のない態度、高いクオリティ、美しさ。いつまで見ていても欠点を見いだすことはない。
特に舞台美術とそのためのドローイングは大感動!
ただ絵を描くということがむつかしくても、立体のためにデザインをするとなると突然絵がすばらしくなるというところに、彼の魂を感じた。
しかし!!!砂つぶひとつにこだわり創作された彼の砂を使った作品に、チビがためらいなくどん!と手をついてしまった。一同愕然。
ダニさんは一瞬驚いて、走りよってきたが、チビの手の後がかなりはっきりとうまくついていたのを見て、一瞬で「待って!このままでいい、このままにしよう!」と判断。
親は冷や汗で胃に穴があきそうだった。
立体作品では世界でいちばんと言われるこの人の作品…!
ごめんなさい!
しかし、何回も「直すの手伝います」と言う私に「いや、これでいい、よくなった」と言い続ける彼。娘さんも「いいんじゃないかしら」とか言っている。そうしたらまわりの大人たちも「うん、子供の手の大きさなところがいいかも」「平和をイメージできるかも」などと言い出して、ほっ。
運のいいガキだ!
冷や汗のまま、じゅんちゃんの晴れ舞台を見にタヒチアンの祭りへ。ものすごくよかった。みんなかなりうまく、リラックスしていて、なによりも一体感があった。
帰りに階段のところでクムと美しいみなさんが記念撮影をしていた。そんなところに通りかかるなんてすごく幸せ。クムにおつかれさまのハグ。みんなきらきらしていてとてもきれいだった。でもチビはじゅんちゃんのココブラをぎゅうぎゅう押したり、へそにチュウしたりしていて恥ずかしかった。それをやりたい男子がこの世にどれだけいると思っているんだ!
下北を救うライブに顔を出す。曽我部さんはほんとうに帰ってきてライブをしていたのでびっくりする。チビとかわいいおじょうさんがしゃぼん玉で舞台に効果を出す係になったが、あまりに力んで飛ばない&ふたりがだんだん歌う曽我部さんにせまっていくので、胸がどきどきしながら、じょじょに引き戻した。人の親ってほんとうに大変…。
へとへとになって、チャカティカへ行き、おいしいごはんを食べて乾杯した。
さよなら夏休み!
2008.08.30

湯河原、土肥、名古屋、奈良、京都を子連れで4泊でかけぬけた俺…なんてタフなんだ!営業マンみたいな移動の仕方だ!
朝「星星峡」の会田誠さんと奥様の子育てエッセイを読んでいたら、なにひとつうちの子供にあてはまらないことはなく、衝撃を受けた。お弁当作りと早起きに負けて、小学校は近所の公立に入れようと一瞬思った私だが、むりなのかもしれない…うちの夫婦の収入からしたら高くて泣きたくても、今のポンチな学校でいいのかもしれないな。
彼のエッセイにはいつもはげまされる一方で、この欄でも何回もとりあげているのだが、今回ははげまされたなんてものではない、奥様の岡田さんの書いた文章、内容も出来事も自分が書いたかと思った!っていうかうちの子の話かと思った!エピソードがみんな同じ!ああびっくりした!
午後はじゅんちゃんとチビとごはんを食べて、送っていく途中の道ばたで曽我部さんにばったり会った。チャリに乗っていて、目深にキャップをかぶり、大きな荷物をつんでいて、見るからにむちゃくちゃ不審な人物。
「これから札幌行って、ライブやって、明日帰ってきて、下北ライブに出るんですよ〜!」と言っていて、自分の移動などちっぽけなものに思えたことだよ。
2008.08.29

一年間そのことで悩んでいたので、一年ぶりに気分爽快!
一年間毎日悩むというのはかなりきつかったが、悩み抜いたので悔いがない。
朝はりきってイノダコーヒー本店へ行き、鳥など眺めてから、「志る幸」でお昼。多少おかずが少なくなっていたが、おいしさは健在!白みそ汁は最高においしかった。それから「祇園小石」ですだちや夏みかんのかき氷を食べる。食べながらチビが「寒い…寒い」と言っていておかしかった。だから一気に食べない方がって言ったのに。チビのおかげでかき氷マニアになりそうだ。錦でおいしい鯖寿司も買って食べちゃった。
豪雨のため遅れている新幹線でなんとか帰宅して、あわてて下北のための会のライブに行く。原さんが出ていたので、顔を出そうと思い!おおたか静流さんのすばらしい歌も聴けた。「ふるさと」を聴いていたら涙が出た。原さんもすばらしかった。ハワイでいっしょに買ったウクレレも大活躍。山本精一さんや内橋さんも出てきて、ものすごい豪華さだった。さらにはそれをもりばやしみほさんといっしょに見るという!
チビが「なんで原さんはこの間と同じ曲をやるの?」と大声で言い、どっきりした。いいんじゃないか?そりゃ。
大雨と雷の中、原さんともりばやしさんとうちの家族で泳ぐように走って帰った。夏休みの最後の大嵐、なんだか楽しかった。
下北、どうなっていくのだろう。最後まで私もあきらめない。個人的にではあるが、あきらめない。もしだめでも絶対抜け道はある。私は裁判所には行かないし、支援もへなちょこだし、大勢でやる運動はできないし、小説でも露骨には書かない。でも、個人のレベルでできる最高の、目に見えない暗黒(?)の力を発揮して、がんばろうと思う。しかし洋食マックの閉店は痛かったな〜…
2008.08.28

一度やってみたかった「名古屋から近鉄で八木に行く」っていうのを実行。
昔の旅みたいで、のんびりといい感じ。
大神神社について稲熊さんや嶋田さんと笑い合っているうちに、正式参拝をして正座しているうちに、いつのまにかぱっと頭の中の重い霧が晴れていた。
二十年間、ずっと友達で、なんでも話して、いろんなところへいっしょに旅をして、基本の考え方が合うことを何回も確認して、それでもたったひとつのできごと、たった一夜で別れてしまうこともある。いちおうつなごう、いやなことは一度も言うまい、という感じで電話を切ったが、最後に「ありがとうね」と言ったとき、私の心はもう決まっていた。ほんとうは言えないような精神状態だったが、言えてよかった。
ずっと助けてもらった感謝の気持ちは忘れないし、遠くで幸せを心から祈ろう。
こんなふうに道がはっきりと、あからさまに別れるのが今の時代なのである。
多少違うけれど、好きな人だしまあいいか、みたいなことがどんどんなくなって、いろいろなことが露呈していく傾向を肌で感じる。
この中で何を書いていくか、それが今後の課題だが、やりがいのある時代とも言える。この状況でついてきてくれる読者さんたちはほんとうの仲間だからだ。
夜はすっきり楽しい気持ちで、京都タワーの中に入ったり、「こぱん」で串かつを食べたりした。京都の若者たちは、優しくて働き者。
疲れて帰った人たちを、空気や建物や自然がしっかり抱いてくれる独特の雰囲気があるからかなあ、と思う。
2008.08.27

タマちゃんが吐き続けていてかなり心配だが、おさまってきたので出発。名古屋、奈良、京都へ夏休み最後の旅。
昨夜、大きな別れがあったのでタマちゃんは多少影響を受けたのだろうか?とてもそんなデリケートな猫には見えないのだが…私もしょげていてがっくり。ちほちゃんにメールを書いて、なんとか気持ちをとりなおして荷造りをする。メールを書いて、その返事を待つだけで、なにも相談に乗ってもらえなくてもなぐさめられる友達がいてよかった。落ち込みを察してくれた美香ちゃんから、ほんとうに強く優しいメールが来たのも嬉しかった。繊細すぎようと、熱すぎようと、偽善的であろうと結構、そんな子たちと生きていくし!それでもらうもののすばらしさといったら、もう人生最高のものだもん。
それにしても名古屋のマリオットの中華はおいしい。高いけど、値段に見合ったおいしさだ。ヒロチンコさんに食べさせてあげたくて、名古屋経由にした。プールもいいし、チビもこのホテルが大好き、国内でもかなり好きなホテルである。
伊勢ー白山道ではないけれど、このごろ、思ったことが現実に反映する度合いが速すぎて少しこわい。突然糸電話からWI-FIになったような感じがする。私だけではなく、世の中全体の感じだ。まだ慣れないが、やがてあやつれるようになるだろう。
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