2011.11.10
若くしてデビューすると、いろんな目上の人がいろんなことを言う。
靴下をはけ、いや、はくな、ジャケットを着ろ、着るな。玄米を食べれ、食うな、お化粧をしろ、するな、目上の人は大切に、いや気にするな、などなど。そろそろ立派な居をかまえろ、いや、賃貸がベストだ、安全のために旅は5つ星ホテルに、いや、安宿が最高だ、もうきりがない。
だいたいひとつ意見があれば当然ま反対の意見がある。みんな悪気なく言うから、ほんと、きりない。
自分がどうしたいか、それだけが大事だが、最初はわからないから行ってみてその場でなんとなくしのいだりするしかないが、それを重ねるとだんだん「こりゃできんわ」ということがわかってくる。「絶対できません!」でもなく「いやだけどいやいややればできます」でもない、ちょうどいいかげんの「こりゃできんわ〜」がわかってきたら、それを尊重してあげるのがいいと思う。たとえ人とぶつかっても。
「オペラやクラシックを聞いてそのあとおいしいものを高いレストランに食べに行く」とか「汚物をまき散らす激しいライブを最前列で!」とか「経験してみるのはいいけど、興味は持てそうにないな〜」みたいなことを、なんとか断ったりドタキャンしたり、いろんなことがあった…しかしだいたい私の気持ちは「はやく家に帰って文章が書きたいな」に落ち着くのだった。でなきゃこんな地味な仕事できません…
フラに行き、いっしょうけんめい踊る(としかいいようがない)。
みんな、10年後にはいっしょにいないよね、きっと。でも今は毎週会える。踊りを見たらその人のいちばんいいところがわかる。踊るってほんとうにすてき。手を振りながら別れるときのみんなの笑顔がいちばんきれい。なにも共有できなくていい、人生観や人生が全然違っていい、ただこのときだけ、いっしょに踊れれば。
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