2010.04.15

森先生と会合。
森先生は、編集者がいるときといないときでは、全く違う人格になる。前からうすうす気づいていたけれど、今回、小説の仕事を減らされていたので、その状態が定着して、ますますはっきりした。あれだけ賢いといつも何割かセーブして暮らさなくてはいけないから、大変だと思う。彼の言っているいろんなことを「照れ隠しや怒り」だと思ったら大間違いで、彼にとっての単なる事実であることが多い。宇宙人が地球人の様子を見ながらなんとか混じっているくらいの感じだろう。
そのあと、食事についてきたチビが堂々と森先生を指差していたので「指差すな!」とヒロチンコさんとユニゾンで叫んだ。
「前と違うお店じゃないです?」と言ったら、「いや、ここでしたよ。」と森先生が言った。そうか、私は貧血だったんだ、と思い当たった。照明がもっと暗いと思っていたのは、貧血だったのだ。おそろしや。QOL下がりまくりだったのだ。ほんと、血液検査してよかったよ!
2010.04.14

ジェイムス・テイラーとキャロル・キングのライブ。
人生で見た全てのライブの中で、五本の指に入るすばらしいライブだった。バンドも全員うますぎて光り輝いていた。最後にはほんとうに「帰らないで!まだ演奏して!」と思った。ジェイムス・テイラー、歌うますぎだ。
音楽の力でほんとうに心が勝手にあたたかくなっていったので、びっくりした。
帰りにボラーチョでごはんを食べていたら、娘さんが出勤する前で、おかあさんが立ち働いていた。元常連さんがやってきて「お久しぶりです、おかあさんはお元気ですか?」と言った。「口だけはたっしゃだけど、体はぼろぼろよ」とおかあさんは言った。「いてくれるだけで、いいんです。」と彼は言った。
その温かいやりとりは、さっきまでのライブで受けた感触と同じ。長い年月手を抜かずにこつこつと天才を発揮してきた人たちの勲章だ。
2010.04.13

グラツィア打ち合わせ。みなさん賢く美しい人たちばかりで、しょっちゅう会えることが楽しみ。
私としては珍しく、公に出る大きな仕事が3つ重なっている。
TVもある。珍しい!今年はそういう年と思って、観念してのぞむ。
なにがなんでも鶏肉のレモン煮こみローズマリー風味が食べたいと思い、材料を買いに走る。最近ちょっと忙しすぎるから、メニューを組むのがいちばんの娯楽。
2010.04.12

寒いし、雨だし!
でもナタデヒロココさんとそのおじょうさんがイタリアから遊びに来たので、はりきって実家に出かけて行く。変わらずいい感じで、おじょうさんもすっかり成長していて、かわいい。ハーフはほんと、かわいいなあ!
陽子さんも来て、海老トーストを食べながら懐かしいひとときを過ごす。
ナタデヒロココに会うと、いつでも甘酸っぱく切なく苦しくなる。
それは青春を全く知らなかった私がヒロココさんと過ごしていたとき、初めて青春時代を過ごしたからだろうと思う。
苦しくてなんだかつらくなってきたが、雨の中、はっちゃんがみんなを送って行って帰ってきてお茶をしていたら、なぜかすごく軽くなった。ヒロチンコさんも「はっちゃんといると許されてる感じがする」としみじみその偉大さをたたえていた。
2010.04.11

陽子さんと関さんがやってくるという、チビにとって前代未聞の嬉しい日。
はしゃぎすぎて鼻血が出そうで心配なほどだった。関さんは子どもの言うことを決しててきとうに聞かないから、子どもにはそれが伝わる。
親はバカみたいに感情的でとにかく上からでいいと思うけど、常にまわりにこういう人がいてバランスがとれていたのだ、昔の日本は。
ところで、この日記をこまめに読んでいる人にとって「私と竹中直人さんがしょっちゅういろんなところでばったり会う」ことは有名だと思う。この人生で、彼と道で会うことはもう10回以上だ。舞台の楽屋とかならわかる。TV局でもわかる。でも、ふと行ったスパゲティ屋さんとか、行きつけの店(これはまだわかるけど)が同じでよく会ったり、服屋や、道ばたなどでこんなにも会うのはおかしいと思う。あまりにも木之内みどりのファンだったから引き寄せているのだろうか。
で、何が言いたいかと言うと、このあいだオアフでコーヒーを飲んでいたら目の前の道を竹中さんが通ったとき、「ここでまで?」と思ったということ。
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