2009.06.13

まだまだだるいし、体も変な感じ。
タイマッサージに行ったり、エステに行ったりして、なんとか過ごす。
チビはだんだん回復してきてほっとした。回復の証拠はものすごくいたずらで意地悪くなることっていうのも、どうかと思う。
長年通ってきたワンラブがついになくなってしまいつつある。信じられない。
自分が、道ばたで急に泣いたのになによりもびっくりした。
淋しいなあ、ほんとうに淋しい。行き場のない人がふらりと寄れる、いい場所だった。
チビはペンキを塗らせてもらい、私はお茶を飲ませてもらい、数千円以内の本やものをお礼に買って帰ったり、あえてここでたまに大物のタンスや棚を買ったりして、なんとかなっていたし、ずっと行けると思っていた。
こういうお店ってもう成立しないのかなあ。じつに淋しい時代だなあ。
2009.06.11

萩尾望都先生の漫画家になって40周年のパーティー。
萩尾先生はほんとうにおきれいで、やはり神々しかった。しかも果てしなく謙虚。全員の名札を手作りされたと聞いて、びっくり!どこまですてきなんでしょう。
のだめの二ノ宮センセがあまりにも自画像に似ているのに衝撃を受ける。あれでは、道でわかってしまうではないか、というくらい。服まで同じだ!でもすばらしいほんわかオーラが漂っていて、あのマンガのすばらしさの秘密がわかった。赤ちゃんを触らせてもらった。ふくぶくしいいい赤ちゃん。
安彦先生や高千穂先生や魔夜先生やちば先生や松本先生がそのへんを歩いていらっしゃるので頭がくらくらしたが、最も私が影響を受けた永井豪先生に「高校の後輩です」と突撃して、いっしょに写真を撮ってもらった。美しい奥様はまるで永井作品のヒロインのようだった。
一生分の漫画家運(?)を先月と今月で使い果たしたと思う。
稲子さんや細井さんにも会えたし、スタジオライフのとびちゃんは大活躍しているし、明石夫妻は赤ちゃんが産まれて幸せそうだし、手塚眞さんと岡野さんも気合いの入った生き方がお変わりないのが一目でわかったし、そういう意味でもよかった。ヨッシーといっちゃんと共にそうやってミーハー心を炸裂させながら、おいしいものもしっかり食べたし。
帰宅して、いただいた萩尾先生の「レオくん」を読んだら、さすがに単なる猫マンガじゃなくて深く、なんで学校があんなにいやだったのか、しっかりと思い出してものすごく感動してしまった。
チビは若干回復、私があやしくなってくるも、時差ぼけでなんと12時間も寝てしまった。新記録だ!
2009.06.09

チビを陽子さんにたくし、駆け足でプラド美術館へ。
ほんとうに駆け足だったので、あまりにいっぺんに有名なものを見すぎて、脳が混乱しているのがよくわかった。エル・グレコなんてすごすぎてほんものに見えないくらい。フィレンツェに行って大量にボッティチェリを見たとき以来の混乱だ。
ゴヤの黒いシリーズを初めて見て、その恐ろしさに震えあがると共に、地獄は人の心の中にあるんだなということと、輝くような美しい肖像画の裏には、やはり影の部分があったのだ、と人間存在の奥深さをしみじみ思った。
そういえば、ちょっと前まではフラッシュをたかなければ撮影してよかったそうだが、今はだめになっていた。知らずにいっちゃんが写真を撮ったら、日本人が「あ、写真取ってる」と大きな声で言った。「だめみたいですよ」と注意するでもなく「撮っていいんですか?」でもなく、ただいやな感じでぐさっと言ってみる、みたいな。ああ、まさにこれが私にとって日本のいやなところだなあ、と思った。名画の前でも心広くならず、その感じっていうのが。まあいろんな人がいるし、時代が変わってるし、自分はそうでないふうにいたいと思う。外国にいると忘れてしまうあの感じだが、まさにそれが繊細でテレパシーが通じやすく完璧でかつ優しさもあるという光の文化の裏の、日本の影の面かも。
マヨール広場にちょっと寄って、マドリッドとさよなら、としちゃんともさよなら。
なにからなにまで世話をしてくれて、スペイン語を使う場面では面倒がらずにほとんど話してくれて、ほんとうにありがたかった。
2009.06.08

移動日。
チビはまだまだほかほかでかわいそう。朝熱が39度あった。
この風邪、いっちゃんからスタートして次々みんなに移っては治っていったので、インフルエンザではなさそうだ。
マドリッドについてもまだぐあいが悪そうだったが、最後の晩ご飯なので連れて行く。としちゃんファミリーの仲の良さに感動した。思春期の子供たちがためらいなくパパにくっついて、自分からどんどん話をしているし、その横で美しい奥さんが落ち着いた様子で、でも楽しそうにはしゃいでいる。としちゃんのタフながんばりと粘り強い愛情が彼らをぎゅっと結びつけているのが伝わってきた。
長年メールだけでやりとりをしていた神崎さんにもやっと会えて夢のようだし、ジョルジョやたくじはにこにこしているし、ヒロチンコさんは大好きなエビを大量に食べているし、いっちゃんと陽子さんはいるしで、幸せな夜。チビだけがかわいそうに、高熱でうなされて一晩中苦しんでいた。子供が苦しいと親も切ない。
2009.06.07

チビがまだまだ高熱。
吐いたり、うなされたり、かわいそうだけれど、最後の日なのでビーチに連れて行く。海風で少し気分がよくなったのか、アイスを食べて笑っていたのでよかった。
旅先で子供が熱を出すと、不眠不休になるのが両親というもの。
私もヒロチンコさんも、毎日へとへと。
でも夜ご飯になってビュッフェに行くと、毎日楽しくガスパチョやピクルスを取ってきて、みんなで笑って、まず一杯ワインを飲んで、生演奏で踊り狂うおじいさんおばあさんを眺めて、幸せだった。なんとなくみんながいる村って感じで、こういう暮らしはいいなあと思う。
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