2008.10.09

チビが夜中にぜんそくになり、朝いちばんで病院へ。
でも案外軽くて、先生も「多分旅行は行けるでしょう」とのこと、ほっ。
「じゃあ、遅れて幼稚園行く?」と聞いてみたら、
「うーん、みんなに風邪をうつしちゃうし、鼻水もつけちゃうし、休んだほうがいいと思う、おうちでもべんきょうはできるし」
などといかにももっともらしいことを言っていた。
10月11月はぜんそくくんには厳しい季節。
でも、チビはにこにこしてパンを食べていた。そしてぜんそくなのに、外に出て晴れていたら「う〜ん、いいお天気、気持ちがいいね」と言っていた。そういうのが、なによりも嬉しい。
いっちゃんにチビをあずけて、猛然と仕事の残りをしたり、残された亀に立派なお屋敷を作ったりして大忙し。旅の前ってどうしてこんなにあわただしいんだろうか。というか、ちょっと仕事をセーブする時期に入ってきたみたい。内省しないと、長編は書けないので、うちにこもるモードに冬はじわっと入っていこう。
2008.10.08

疲れすぎて、悲しみすぎて、体が動かない感じ。
這うように一日をすすめていたが、夜、ゲリーがにこにこしているのを見て、となりで「この人と前世とかみんな入れたら何回こうやってごはんを食べたんだろ」と思っていたら、だんだん元気になってきた。大好きなゆりちゃんとえりちゃんも、舞ちゃんも桂ちゃんもヤマニシくんも、みんないい人たちで、笑顔だった。ヤマニシくんはチビを抱っこしながらビールを飲んでいる。ゲリーがそれを見て「ほんとうに安心していないと、ああいうふうには眠れない」と言った。そういうのをただいっしょに眺めていたら、活力のようなものが、じわじわっとわいてだんだん戻ってきた。
あの、なにもかも徒労で人生は悲しい、空しい、好きな人もものもどんどん去っていく、という気持ちが、人の笑顔で癒されて行くのを、人ごとのように見ていた。
ゲリーは、生きているだけですごい人だし、よくぞ友達になったと思う。
2008.10.07

風邪ウィルスが最高に力を発揮している。どこで眠っていたのだ!奴らめ!
しかし妙子さんのエステには負けずに行く。心をこめてやってくれたので、気持ちがぐっとゆるんだ。それでもまだ力が出なくて、すかすかしている。ラブ子の抗がん剤をやめたのは過失ではなかったけれど、亀は過失だから、これほど苦しいのだろう。
仕事を入れすぎた…とまた反省。私はこの家のみんなのお母さん、それがいちばんの仕事だ。
夜はなじみのタイ料理やさんで、雨の中、健ちゃんを囲む会。ただだらっと、みんなで飲んだり食べたりするのこそが、楽しい時間だ。チビもいっしょにそれを味わって、いつかだれか大切な人たちとそんなふうに過ごしてほしいなと思う。
2008.10.06

突然熱が出たりのどが痛くなったり、体が大掃除をしようとしているのがわかる。
実家へ行き、姉の豚鍋とあじフライポテトサーモンパイと松茸ご飯を食べる。すっごくおいしい、食欲がないのにおいしい!
父が足のことをいろいろ考えていて、姉は姉で介護に苦しんでいて、こちらも考えさせられる。ヒロチンコさんも同じ意見だったが、もしもお医者さんが本気で救いたい、治したいと考えてぶつかってきているのだったら、どうなっても悔いないから賭けてみようと思うはず。どこかで逃げ道を作りながら人の命に関わってくるのだったら、やはり不安が残って賭けきれないはず。どこまでが自分の権限か、きっちり線をひいて、なおかつ本気で食い下がってくれるような名医はなかなかいない。
母は、まだ悲しんでいるので、ぎゅうと抱っこしてから帰ってきた。
2008.10.05

近所でやっていたkurosawaというかばんのお店の展覧会、寄ってみたら、なんとマヤちゃんのお友達がやっていた。なんだか幸せな気持ちで、かばんをいっぱい買ってしまった。チビはそこのおうちのおじょうさんにあっさりふられて、カウンターでひとり、
「ふられるときはふられるときでそういうこともある、あまり考えないようにしたほうがいい」と言っていた。できすぎのセリフだ。
よれよれのへとへとで安田さんのところへ行く。
あまりに疲れていると、ぐったりしてあまりしゃべらないんだけれど、みんなのすてきな顔をガラスのこっち側から幸せに見ている感じ。
今日は踏んでもらってるとき、これまででいちばん痛かった。疲れてる証拠であろう。思わず爆睡してしまった。
みんなでカレーを食べて、ビールで乾杯して、雨の中にこにこして帰った。
久しぶりに食べ物の味がしたのでびっくりした。まさか、亀が死んだのがこれほどショックだとは思っていなかった。
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