2008.06.25

ゲンイチとタイ料理屋さんに行ったら、店のお客さんほとんどがそれぞれの知り合いというすごい状況だった。貸し切り気分?サラダだけにしてみたけれど、結局チビのパッタイを手伝ったので、お腹いっぱいに。
そのままここぺりに行ったら、それほどぐうぐう寝なかったものの、なかなか体がほぐれず、飛行機に長く乗ると疲れるなあというのを再認識した。
夜は稲庭うどんだけ。
チビが「もうはなさないよ!」と抱きついてきたあとで「はなさないってどういうこと?」と聞いていた。どこでなにを学んでいるのだ!
それから「ジョルジョがいなくてさびしいね」と言ったら、
「さびしいけど、いいよ。チビちゃん、女が好きなんだ」としみじみと言っていたのでおかしかった。
ウルトラマンブームが再燃の彼は、ジャミラがどうして人間からジャミラになったかが気になってしかたがないようで、百回聞かれる。それはさあ、私ももちろん気になるけどさあ、一生かけても科学的に説明できる気がしないな〜。能で、母親が執念のせいで鬼に変わるとか、そういうのにいちばん近いとしか。
だって水がないってくらいで、あんなにはならないだろうな〜。
2008.06.23

夜明けまで起きていて、エマちゃんが来た時やっと起きた。時差ぼけである。チビなんか二時まで寝ていた。十三時間寝てたのだ。よほど疲れていたんだろうな。
ふんばって起きあがり、夜は実家へ行く。寝ぼけながらも久々に会う家族がなんとか無事なのはよかった。転んで骨折した母もいちおう歩いているので安心した。姉のコロッケをがんがん食べて、増えた体重に拍車をかけてみた。
2008.06.20

最後の数時間をがむしゃらにミラノの街に出てショッピングとカツレツに走る。やっと温かくなったミラノにほっとした。暑いくらいだ。テラス席でスパークリングワインで乾杯して、気持ちのよい時間を過ごすことができた。寒かったらきっとそんなことできなかっただろう。
ちほちゃんと服を交換して別れる。最後のタクシーはちょっと切なかった。チビもちほちゃんにぐっとくっついていた。
夜、すっかり行きつけになったホテルのレストランで最後のごはんを食べようと行くと、なんとなく下品なおじさんたちが飲んで大騒ぎ。店で働くなじみの人たちがすっかり疲れ果てているので私たちに妙に優しくなり、むちゃくちゃサービスしてくれた。彼らの職業を当てようとがんばってみんなで考えたら、「工場」までは当たっていたが、正解は「タイヤのホイールを作る工場」の人たちであった。
空港へ行くと、事務局の数知れないミス、だめな事務局側のエージェント、そしてだめだめなアリタリアの一職員により、席は親子ばらばら、予定の飛行機もないという事態になるが、別の人たちがかろうじてなんとかしてくれて、長々と待ったが帰ることが可能になった。席もいちおう横並びになってほっ。チビは前後の席になると見境なく乗り越えてくるので、隣の人にあやまりっぱなしで冷や汗が出るのだ。怒る声も迷惑になるし。
そしてやっと飛行機に乗ったら、機体は古くてなんとなくがたがたしているし、椅子が壊れていて一度倒したら戻らなかったりするのが、だいたい四席に一個の割合。TVも一台は壊れていて、一台は曲がって収納されていた。ヘッドフォンはなくて、イヤフォンのみ。もうこの会社はつぶれて当然だと思う。いちばんすごいのは、ヒロチンコさんが見たのだが、客室乗務員がコーヒーのポットを持ったままトイレに入って出てきたことだ。
いったい、なにをしたのだ?
水を足した?捨てた?まさかポットをそのへんに置いておしっこしちゃった?
いずれにしてもこわすぎるが、笑ってしまった&コーヒーは飲めなかったそうだ。
前回も書いたが、今回は招待なので仕方なく乗ってしまった…しかし!アリタリアにはできれば二度と乗りたくないものだ…。
2008.06.19

涙の別れ。気がつくとさっきまでいた人がいないこの気持ちには、なかなか慣れない。
毎日食べている魚はどこから来てるの?というくらい魚がいないので、ちほちゃんとはるばる泳いで岩場に見に行ったら、そこには多少魚がいた。ハワイで潜り慣れている彼女には信じられない少なさであろう…。少ない魚を見てしみじみと楽しんだ。
昼寝して、午後はチビと浜遊び。浅瀬で泳ぎ始めていてよかった。プールでは浮き輪でひとりで泳げるようになったので、かなり水に慣れてきたのだろう。ひとりで女子部屋に荷物を持っていって、ノックして入れてもらったりしている。もうお兄ちゃんだなあ。ここでまたひとつ手を離さなくては…。くっついて寝ていたチビはもういないのね。
いっしょに寝ていると、横にあるのはもう「男の肩」「男の腕」だ。もうそれが透けて見える。このあいだまではふにゃふにゃの赤ちゃんがいたのに。
ちゃんと自然に離れていくように作られているものなのだなあ、としみじみ思う。
ここで執着が出ると、子供が恋人系の変な子育てになってしまうのだな。
最後の夜はニコスで無言でウニを食べまくる。たまにとげを射して「いて」という声を出しながら、山盛りのウニを完食した。そして港に出て、ウーゾで乾杯する。
ニコスでピエロにもらった風船を持って歩いていたら、ジプシーの子供が走り寄って来た。たくちゃんが「気をつけて!」と言い、ジプシーには何回も苦い目に合っている私もかばんをひきよせたが、単に「風船ちょうだい」と言って、あげたらにこっとして去っていった。明日にはしぼんでしまう風船だけど、うちのチビにもその子にも価値は変わらない。チビはなんでも持っていて幸せだなあ、と思ってしまったのは、大人のだめな考えだ。でもそのだめな考えが長い視野で人生を見ることを子供に教えたりもする。
2008.06.18

今日もビーチへ。
だんだんなじんできて、水の冷たさにも慣れたので、じわりじわりとたくさん泳いでみた。チビはまだまだ水辺をうろうろしているだけ。でも楽しそうに女子たちを襲っていて親はずっと「ごめんなさい」と思う。親が怒りっぱなしでも全然聞かない。放っておくだめ親になりつつあるのを少し反省して、たまにこんこんと怒ってみるが、聞いていない〜。今、この世でいちばん近しく感じるのは山田先生でも川上先生でもないのが悲しい。いちばん近しい存在は「みさえ」。自分の怒った声を聞くたびに「しんのすけ!」という彼女の声が聞こえてくるようだ。でもしんのすけはケツを出したり、おねいさんについていっちゃったりしている。彼女はよくひまちゃんを産んだなあ。ひとりでもこんなに大変なのに…とほとんど実在の人物のように近しい。
ビーチ係のお兄さんたちも信じられないくらいの働き者だし、いつもの海の家も、だめなウェイターひとりをのぞいては全員がてきぱきと働いているので、今日も気持ちよくごはんをいっぱい食べた。
ジョルジョととしちゃんが最後の夜なので、切なくまた引き出しの店に向かう。魚が引き出しに入っていて選べるのでこう呼んでいる。最後なのになぜかみんなで脱毛について白熱して語り合ってしまった。そして「男は自然がいい」とたいていの三十代以上女子は思っているという統計も取れた。
  2008年06月 ページ: 1 | 2 | 3 | 4