2010.01.16

ものすごい一日。
昼は飴屋さん演出の、黒田育世さんのダンス公演を観る。
はじめに靴が落ちてきたところで完全にノックアウトされる。まるで映画を観たような気持ち。黒田さんの肉体はすばらしく、衣装もぴったりで、ほれぼれした。真ん前にとてもかっこいいおばあさんがすっと座っていて、舞台の一部になっている。すてき〜と思っていたら、飴屋さんのお母さまだった。
そのあと深澤さんのホームパーティに顔を出す。藤井保さんもいらした。あまりにも飾らない人柄にびっくりし、ああ、あの完璧な写真はこういう人が撮るのだ、と納得する。
事務所のみなさんやそれぞれの奥さま、ガールフレンドがぞくぞくやってきて、エスニック料理のケータリング(西麻布のキッチンというお店、とってもおいしかった)をがががといただく。深澤さんは会えば会うほど、作品の秘密がわかって、尊敬の念が増す。生活をおろそかにしていないから、あんなすごいものが創れるんだ…ご家族も作品をいっしょに創っている仲間なんだなあ、としみじみ。
そのあと、原さんのライブに、二部から。風邪をひいていて声が出ないということで、気の毒だった。私は石森さんや渡辺くんやてるちゃんやまっちゃんと、くつろぎながら音楽を楽しめてよかったけれど、原さんはよれよれだった。でも、はじめに原さんのライブに行ったときは、もっとよれよれだったから、そんなにストイックにならなくても、こんなの全然ありだよ、と優しい気持ちになった。
2010.01.15

チビが旅館で朝ちゃんと起きたのは、生まれて初めてでびっくりする。だんだんお兄さんになっていってるなあ。朝ご飯をしっかりいただき、最後までお風呂に入り、東京へ。
原さんの個展を見に行ったら、件のまだ白かった絵ができあがっていて、チビがびっくりしていた。「あれが完成したなら、チビも絵を描く人になれるよ!絵を描こう!」と言っていたが、感動してほめているのに、なんだか失礼な感じだ!
オノ・ヨーコさんの「今あなたに知ってもらいたいこと」という本、すばらしい。はじめは「また幻冬舎さんったら、ちょっとだけインタビューして、薄い内容で本を創っちゃうのかな」なんてちょっとうがった気持ちで(こう思うこと自体、自分が汚れている!反省しなくちゃ)読みはじめたのに、あまりの深みそして文章のさりげないすばらしさにうたれっぱなしで、しかもどんな若い人にも本を読まない人にもわかるように書いてある。特にすばらしかったのは、「憎む相手を祝福するというのは、そうすれば相手が自分を愛してくれるなんていう甘い話じゃなくって、憎む相手さえゆるせたということで自分が成長したということだ」というような内容のくだりで、これまでに許すとかホオポノポノのようなことに関して、現代人が持ちそうな疑問を一瞬にして解決しているところだった。
愛する人が目の前で撃ち殺されて自分も殺されそうになる、というのがどんなひどいことか、それはドラマや映画の中の話じゃない、同じ時代を生きるひとりの日本人女性に起きたことなのだ、ということを、ヨーコさんがあまりにも真摯に生きているから、つい軽く見てしまいそうになる。でも、それはものすごくたいへんなことだったんだ、という実感がこの本を読んでしみじみと伝わってきた。彼女の言う平和は、だれでもがとりくめる平和なので、とりくんでいきたい。
2010.01.14

新潟へ。長岡なんて信じられないくらい雪が降っていて、電車まで止まっている。
取材しつつ、ゆめやさんへ。ヒロチンコさんのお誕生祝いもかねて、おいしく飲んだり食べたりチビと雪だるま作って遊んだり。気だてがよくてかわいいお姉さんはチビが昔あげたブレスレットをまだまだ持っていてくれる。優しいなあ。
雪ってすべるしつもるとものすごい音で落ちてきておそろしいけど、夜中まで明るくてなにかの祭りのようだといつも思う。ふだんTVなんて見ているひまがないので、こういうときはね、と思って、チビとTVを見てげらげら笑う。いとうあさこさんのお見合い失敗の再放送、最高だった…。
2010.01.13

腰がいまひとつはっきりしないので、ロルフィングを受ける。
途中であごのあたりがぐぐっと変わったり、腰の痛いところが移動したり、がくがくだったももの外側がしっかりとなったり、いい感じ。今年は体を大事にしたい。
帰宅してヤマニシくんとチビの楽しそうな声を聞きながら、しみじみと仕事をする。忙しい…でもふたりの声がすごく幸せなBGMになって、かなりはかどった。
2010.01.12

チビの歯医者さんへ。なぜまたも虫歯よ見つかるのだ!どれだけ生産しているのだ!
がっくりと来ながら、新潮社のみなさんと「王国」の打ち上げで明日香へ。
みんなで旅行に行って、いろんな時間を過ごして、いろいろなことをしゃべって、だんだん、ゆっくりと親しくなっていって、でも緊張感を失わないで、こつこつやってきた。派手なつきあいもお互いせず、むちゃくちゃな要求もし合わず、静かにひとつの小説を見つめてきた。書いているほうも、その人たちの支えを常に感じていた。そういう仲間たちなので、静かにしみじみ嬉しかった。
そしてチビが矢野くんに「メガネとってみて」とメガネをとらせ、「なんだ…イケメンだ!」と言った。矢野くんはニコニコ、みんなはゲラゲラ。いい夜だった。
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